さて、ストラスブールといえばこの可愛い街並みでしょう。プティットフランスと呼ばれるエリア。その名の通り「小さなフランス」という意味なのですが、この名前には実は暗い歴史があるのです。

この地区には昔、性病患者を隔離する病院がありました。 時はシャルル8世の時代、彼はナポリを包囲したのち、傭兵たちとこの地に戻ります。その時に戦地から梅毒を持ち込んだのです。アルザスの人たちは彼らが持ち込んだ病気を「フランスの病気」と呼び、さらに性病患者たちが隔離されたこの地区を「Petit France=小さなフランス」と呼ぶようになりました。

そんな怖い過去とは裏腹に、現在ではおとぎ話感MAXのメルヘンチックな風情を醸し出してくれています。

中央の広場にあるカフェは人気スポット。

ここには昔、皮なめし職人たちが住んでいました。 家の屋根には窓がたくさん作られていますが、これは屋根裏で皮を干すための明かり取りの窓なのです。また地面との接触面積に比べて梁が外に出ている家がとても多いですが、一説によると当時の土地税は地面と接触している部分のみで決めてられていたため、2階、3階に行くにしたがって部屋の面積を広く取れるように、かさを増しているとのことです。(友人から聞いたため、本当かどうかは不明。)

↑こちらはゲーテが住んでいた家です。彼はストラスブール滞在中、いまは市民病院のチャペルとなった場所で、解剖学などの学問を若い人たちに教えていたようです。

昼間はおとぎ話のような世界ですが、夜になると一気に大人な雰囲気に。 こんな景色を見ながら静かにアルザスワインを飲むなんていうのも、素敵ですね。

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